Before Introduction

紙の煩わしさを解消!スマホ1台でチェックポイントを巡り、⽂化
財を楽しく学べる仕組みを導⼊

導入前の課題や背景

デジタルスタンプラリーの導⼊を検討したきっかけは何ですか?
システム導⼊前に抱えていた具体的な課題や問題点を教えてください。

当館では、これまでスタンプラリーを実施したことがなく、今回が初めての試みでした。当館の来館者は⽐較的年齢層が⾼く、歴史や⽂化に関⼼のある⽅が中⼼でした。⼀⽅で、もっと若い世代や⼦育て中の家族にも訪れてもらいたいという思いがありました。武蔵野市では、学校との連携で市内市立小学校の三年⽣の社会科⾒学を実施していますが、そこで終わるのではなく、親⼦での再訪を促す仕組みが必要だと感じていました。

また、武蔵野市には⽂化財や歴史的なスポットが点在しており、それらをうまく活⽤して地域全体の魅⼒を発信できる仕組みを作りたいと考えていた中で、スタンプラリーを活⽤することで、単に当館に来館してもらうだけでなく、市内を回遊しながら楽しめる仕掛けとして有効だと判断しました。

「より多くの世代に楽しんでもらえる仕組み」・「地域の回遊性を⾼める施策」として、紙のスタンプラリーを選択肢に⼊れず、最初からデジタルスタンプラリーの導⼊を検討しておりました。

選定理由

他社のシステムと比較して、特に魅力を感じた点は何ですか?
数あるシステムの中から、なぜfurariを選ばれたのか、その決め手を教えてください。

スタンプラリー⾃体が初めての試みだったため「管理がしやすく、操作が直感的に分かるシステム」であることが重要でした。武蔵野市内では他の団体でfurariを活⽤してスタンプラリーを実施していた実績を知り、すでに市内での導⼊事例がある点や、その団体関係者からもfurariの使いやすさを教えてもらった点も踏まえて「安⼼して使えるシステムである」と判断でき、導⼊を決めました。

furari(フラリ)スタンプラリー実施スマホ画面 ※アプリ版

導入プロセス

導入プロセスで予想外の困難や障害はありましたか?
導入にあたり、準備や設定で苦労された点があれば教えてください。

準備を進めていく中で、特に気をつけたのは、チェックポイントの選定とルートの考案です。参加者が無理なく巡れるように、スタンプを取得するポイントを適切に配置する必要がありました。武蔵野市には⽂化財が多くありますが、その中には⽴ち⼊りが制限されている場所もあります。そのため、GPS機能を活⽤し、実際に⾜を踏み⼊れなくてもスタンプが取得できるように設定しました。

事前にスタッフが実際にルートを歩き、問題がないかの確認を⾏い、「想定以上に歩く距離が⻑い」、「⼀部のルートが分かりにくい」といった点が判明した際は、細かい修正を加えました。

⽂化財や史跡の場所を正確に案内できるようにするため、位置情報も慎重に調整しました。全体として、furariのシステムは使いやすく、準備作業も⽐較的スムーズに進みました。

After Introduction

地域の歴史と魅⼒を発信!デジタルの利便性を活⽤したことで家族
連れや若年層の参加も取り込むことに成功!

導入後の効果

furariを導入して、具体的にどのような効果や変化がありましたか?
参加者の反応やフィードバックで印象的なものがあれば教えてください。

furariを使⽤したデジタルスタンプラリーを実施したことで、多くの参加者に楽しんでもらうことができました。特に、これまでと異なる来館者層が増えたことが⼤きな変化でした。スタンプラリーを通じて20代・30代の若い世代や、親⼦連れの来館者が増えたのは⾮常に良い成果だったと感じています。実際、週末には家族連れの姿が多く⾒られ、「冬休みのイベントとしてちょうど良かった」という声も聞かれました。

特に、⼩さな⼦どもを連れた親が「アプリの中で解説を⾒ながら、⼦どもに歴史を教えられるのが良かった」と話していたのが印象的でした。これまで、当館には⼩学⽣が学校⾒学で訪れることはあっても、家族連れが来館されることは少なかったため「家族で楽しめる場所」として認識してもらえたことは⼤きな収穫でした。

また、データの収集・分析の⾯でも、どのチェックポイントに訪れる⼈が多かったのか、どの地点で離脱する⼈が多いのかなどといったデータを可視化できたことで、今後のイベント設計にも活かせる情報が得られました。「1ヵ所⽬のチェックポイントには多くの⼈が訪れるが、後半のポイントまで進む⼈は少ない」といった傾向が⾒られたため、次回以降のルート設計の参考になりそうです。

景品の⽤意も参加者のモチベーションにつながりました。どの景品も早々になくなるほど⼈気があり、参加者の満⾜度向上にも貢献しました。

furariを利⽤したことで、新たな層の集客に成功し、当館としてもデータを活⽤できる形になったことで、今後の施策にもつなげられる⼤きな成果を得ることができました。

「10周年記念歴史館オリジナルキーホルダー」はどちらのデザインも人気でした

サポート体制

サポートを受ける中で、特に助かった点や印象に残った対応はありましたか?
弊社のサポート体制について、感じたことを教えてください。

furariのサポートですが、不明点が出た際、担当の⽅に問い合わせをするとすぐに回答がもらえたため、安⼼して進めることができました。実際、運⽤が始まる前から、設定の仕⽅やシステムの使い⽅について、随時連絡を取りながら進められたので、初めてであっても不安を感じることはほとんどありませんでした。

システム上の動作や設定について、こちらが気づいていない部分でもチェックしてもらえていたため、安⼼して運⽤を任せることができました。デジタルスタンプラリーのような新しい取り組みは、初めて導⼊する側としては「本当にうまくいくのか?」という不安がつきものですが、その点でfurariのサポートがしっかりしていたことで、スムーズに運営できたと感じています。

管理画⾯での情報設定についても「こうすればもっと⾒やすい」というアドバイスをもらえたのも助かりました。実際に運⽤を進める中で、⼩さな疑問や修正点が出てきましたが、その都度、適切に対応してもらえたことで、⼤きなトラブルもなく進めることができました。全体を通して、furariのサポートは⾮常に信頼できるものであり、「困ったときにはすぐに相談できる」という安⼼感がありました。

今後の展望

今回のスタンプラリーを担当した同館職員の皆さま

今回のデジタルスタンプラリーの導入を、今後どのように活用していきたいとお考えですか?
次回以降、さらに工夫したい点や新たなアイデアがあれば教えてください。

デジタルスタンプラリーを実施してみて、多くの参加者に楽しんでもらえたことは⼤きな収穫でした。⼀⽅で、「もっとこうしたらよくなるのでは?」という気づきも得られたため、今後の開催に向けていくつかの改善点やアイデアを考えています。

多くの⼈に参加してもらうための集客⽅法の⾒直しや、より幅広い世代に向けたプロモーションを強化していきたいです。その他には学校や地域のイベントと連携し、スタンプラリーを学習の⼀環として活⽤できるような仕組みを作ることで、親⼦での参加を促すことができるのではないかと考えています。

ルート設定では「後半のチェックポイントに進む⼈が減る」という傾向が⾒られたため、次回はルート設計にも⼯夫を加えたいと思います。例えば、途中でミニゲーム的な要素を⼊れたり、最後まで楽しめる仕掛けを作ることで、より多くの⼈に完⾛してもらえるようにしたいです。

開館10周年リニューアルオープン当日。開館と同時にスタンプラリー完走者が多数ご来館くださいました。